AWS BuilderCards – 大阪の体験会に参加した話

AWS BuilderCards - 大阪の体験会に参加した話

先日、池袋で開催されたJAWS DAYS 2024に参加した記事を公開しました。

その記事の中で AWS BuilderCards の体験ブースに参加できないことを嘆いたところ、Xにて関西勢の方々複数人から「大阪のJAWSで体験会やるよ!」とお誘いをいただきました。

公開した記事が記事だったので、ここまで誘われたら行かないわけにはいかんだろうというところで、「JAWS-UG 大阪「AWS BuilderCards」を使って楽しくwell-architectedなワークロード構築を学ぼう!」に参加してきました。

余談ですが、北陸新幹線延伸直後の大阪遠征となり、敦賀駅での乗り換えで四苦八苦しました…。

会場の様子

会場は gusuku Ashibinaa OSAKA(アールスリーインスティテュート) さん。満員御礼の中で始まりました。

参加者の方々は、JAWS-UGに初参加の方が多く、エンジニア系の方だけでなく純粋にAWS BuilderCardsを遊びたいと感じてくれた方も参加されていました。

会場に入場した際に配られたクジによってグループ分けがされ、1グループ4人の20分(通常プライで30分目安とのことだったので少々短め)で体験会が開催されました。

AWS BuilderCardsの概要と簡単な遊び方

AWS BuilderCardsとは?

モチーフとなっているのはAWSにあるサービス。

プレイヤーは最初いわゆるオンプレ環境のシステム構成を山札として所持しますが、プレイをしていくにつれて徐々にAWSに移行されていくというようなコンセプトのデッキ構築型のカード系ボードゲームです。

AWS BuilderCardsの簡単な遊び方

ルールのベースとなっているのはおそらくドミニオン(Dominion)を参考に作られています。

ドミニオン(Dominion)経験者は1周もすれば要領を掴んでサクサクとプレイすることができると思います。

細かなルールは以下以外にもありますが、主なところだけ抜粋して紹介します。

勝利条件

Well Architectedカードと呼ばれる、勝利点カードを購入していき、購入可能なWell Architectedカードがなくなった時に、一番手持ちのWell Architectedカードに書かれている数字の合計値が大きい人の勝ちです。

ゲーム開始の準備

スタートプレイヤーから順番にマーケットプレイス(中央にある購入場)のカードを1枚ずつデッキに加え、それを公平なように時計回り→反時計回りの順で合計2枚加えた状態でスタートします。

ゲームの流れ

自分のターンにできることは「Build:手札の使用」「Buy:購入」「End of Your Turn:ターン終了」の3つです。

Build:手札の使用

まず手札を使用するのですが、中央のマーケットプレイス(中央にある購入場)から購入したカードには「カードを1枚引く」のような様々な効果を持つカードが存在します。

そういったカードが手札にある場合はその効果を処理します。

Buy:購入

使用したカードに記載されているコスト(黒の数字とオレンジの数字)の合計値がそのターン中に使える資金となり、マーケットプレイス(中央にある購入場)からカードを1度購入する権利を使うことができます。

購入できるカードの中には勝利点となるWell Architectedカードも含まれており、デッキを強化するか勝つための得点を得るかを選択することになります。

End of Your Turn:ターン終了

最後に使用したカード・手札・購入したカードを全て捨て札に送り、新しく5枚の手札を引きます。

このとき、山札がなくなった場合は捨て札をシャッフルして新しい山札として使用します。なのでTCG系とは違い、山札がなくなることによる負けとかは存在しません。

購入したカードはその場ですぐに使用することはできないため、捨て札から山札に戻ったあとに改めて手札に引いて初めて使えるようになるといった具合です。

AWS BuilderCardsでAWSのサービスを学ぶ

マーケットプレイス(中央にある購入場)で購入できるカードは全て実際にAWSのサービスとして存在しているカードで、カードに書かれている説明や印字されているQRコードからそのサービスの内容を知ることができます。

そしてデッキ構築型のボードゲームということもあって、いわゆる○○構築というようなシナジーのあるカードの組み合わせがあります。

そのカードの組み合わせは実際のAWSサービスの組み合わせでも良く登場する組み合わせとなっており、例えばサーバーレス構築を目指すとすると、AWS Lambdaを中心にシナジーを持つAmazon API GatewayやAmazon DynamoDBを集めるといった具合です。

なのでボードゲームは初心者でも、AWSの知識があるとどういった組み合わせを集めたら良いのかがわかり、逆にAWSが初心者でもAWS BuilderCardsを繰り返し遊ぶことで、AWSの知識がついてくるというゲームになっています。よくできてる。

AWS BuilderCardsを実際に遊んでみての感想

元々ドミニオン(Dominion)経験者だったので、自分のターンを終えて1周するころにはサクサクプレイできる程度になっていました。似たルールのゲームがあるって良いですね。

AWSの知識はWeb系ないしサーバーレス系に偏ってたので、ひたすらにAWS Lambdaを中心にデッキを構築していたのですが、他の人と構築が被るとなかなかAWS Lambdaが購入できなくて詰むといった場面もありました。こういうところはデッキ構築系のボードゲームあるあるで良いゲームバランスです。

ただボードゲームとしてはまだ探り探りでプレイされているようで、日本語版も先日のJAWS DAYS 2024が初お披露目というところもあり、翻訳された文章がちょっと解釈しづらかったり、フレームの外に文字が見切れているものも見受けられました。

ルールの解釈やゲームバランスもまだ荒削りのような部分があり、カードを組み合わせて使った場合の処理の解釈が人によって異なったり、購入時に必要となる黒いコストがやけに安くて購入フェーズで不足することが事実上ないなど、気になる点がいくつか感じられました。

とはいえ、ゲームとしてプレイがしやすく、コンセプトも素晴らしいものなので、これから多くの人にプレイされるようになって、少しずつより良いゲームとして進化していくこととなると思いました。

翻訳部分やルール解釈面とか、何か協力できそうな機会があれば参加していきたいなと思ったJAWS-UG大阪でした。

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